自律神経を整えるって、なんで神経系の中で自律神経だけなの?

健康

ストレスが解消するには「自律神経を整える」って聞いたことあるんですが、なぜ神経系の中で自律神経を意識するのか?人体には自律神経しかないの?他の神経系だって人体にとって大切なものだろうと思った時、人体について興味が湧きました。

神経系について調べた内容を書いていこうと思います。

神経とは

神経とは神経細胞は、身体中に神経繊維を張り巡らせて情報網を作っています。

そして場所や働きによって、様々な種類の神経があります。

その神経は2種類に分けられます。

それが、「中枢神経」と「末梢神経」の2つです。

中枢神経(ちゅうすうしんけい)

中枢神経は、「脳」と「脊髄」のことで末梢神経の働きを調節する場所です。

脳は筋肉などに「動け」と信号を送っている総司令官の役割で、脊髄は末梢神経と脳の中継をする場所になっています。

脊椎は、7個の頸椎(けいつい)、12個の胸椎(きょうつい)、5個の腰椎(ようつい)、1個の仙椎(せんつい)が、椎間板、椎間関節、靭帯により連結されています。

脳は頭蓋骨に、脊髄は脊柱という骨にしっかり守られています。

末梢神経(まっしょうしんけい)

末梢神経は身体中に張り巡らされていて感じた情報を伝えたり、運動をさせたりする神経のことです。

そして末梢神経には更に2つ分かれます。

体性神経(たいせいしんけい)と自律神経に分かれます。

体性神経

体性神経は自分で感じたり、体を動かしたりする神経のことです。

例えば、目や耳から情報を得た時、『感覚神経』が中枢神経に伝え、それを中神経が適正な処理・判断を行い、運動神経に伝え、手や足へと情報が一瞬で伝わります。

更に感覚神経と運動神経の2つに分けられます。

感覚神経

感覚神経は、全身の感覚を脳や脊髄の中枢神経に伝えます。

例えば、触覚、痛覚、温度覚など、皮膚に何かしらの感覚や位置覚(自分の体の位置や姿勢を感じる)たり、振動覚(振動を感じる)などを中枢神経系に伝えます。

運動神経は、中枢神経からの指令を体の各部に伝えます。

自律神経

自律神経は無意識で働く神経のことで、体を緊張させたりする『交感神経』とリラックスさせる『副交感神経』の2つに分けられ、それぞれ逆の働きをします。

交感神経

交感神経は自転車で例えるとサドルを漕ぐ『アクセル』に該当し、サダルをたくさん漕げば前へ早く進みます。

その時体の中では、血管を収縮させ、心拍数を高め、血圧を上昇させています。瞳孔も開かせ、唾液もネバネバしたものが出やすくなっています。汗も出やすくなっています。

また、呼吸が速く、浅くなり、胃がゆるむように弛緩(しかん)して胃液の分泌が低下し消化運動が休むようになり、おしっこを溜めさせたり、便秘にもなりやすくなります。

自転車のアクセルの役割ということは、交感神経が優位になることで活動的になり、運動選手など高い成果を出すため大切な神経です。

それ以外にも、危機的状況を乗り越えようとするときや、ストレスに立ち向かうとき、また、新たな状況や環境に適応しようと頑張っている場合にも高まります。

しかし、高い成果を出すために交感神経が優位になりすぎるとデメリットも出てきます。

先述した便秘以外にも、倦怠感や消化不良などの不調が出始めてしまいます。

さらに気持ちが落ち込んでイライラするなど、メンタル面も大きなダメージを受けてしまいます。

体に起こる他の症状

交感神経が優位な症状

肩こり、首こり

頭痛

口の渇き

寝付きが悪い

睡眠が浅い

動悸

交感神経が反応することは自然な防衛反応なので良い神経なのですが、人の期待に応えようと過剰に頑張ってしまったり、常にストレスにさらされる場合では、交感神経が常に刺激され、本来リラックスできる状況になっても下がらなくなってしまい厄介な存在にもなりかねません。

この状態が長く続いてしまうと敏感さが増えてしまい、些細なことでも気になってしまい頭から離れなくなったりして頭がゆっくりと休息出来ない状態となってしまいます。

その結果、体だけではなく心の疲弊にもつながってしまい、疲労感が出てしまい、意欲が低下し、最悪うつ状態となってしまいます。

頑張ってくれる神経もやはり永久的に頑張ってくれるわけではなく、休息も取り入れないとマイナスな要素になってしまうんですね。

ちなみに、このように交感神経が常に優位になっている状態が『過覚醒(かかくせい』と呼ばれています。

ここで大切なのがもう1つの副交感神経の存在です。

副交感神経

副交感神経は、リラックスのほかに、内臓機能や免疫を調整する役目を担っています。

自転車で例えるなら『ブレーキ』に該当し、盛んに働いているときには血管を拡張させ、心拍数を下げ、血圧を下降させます。 瞳孔も閉じ、唾液もサラサラし、汗も抑制されます。

また、呼吸が静かで深く、ゆっくりとなり、胃が収縮して胃液の分泌が増えて消化運動を進ませます。おしっこも出やすくなります。

どんなアスリートでも仕事や学校に行っているどんな人も、ずっと交感神経を優位というわけにはいかず、活動性を下げて『回復モード』になる時間がとても必要です。

活動量の多いアスリートですら、練習するのと同じくらい休むことも重要視していると言うのですから、それくらい副交感神経の存在も大切なものになります。

そして副交感神経は、先述したように体の各部分の活動性を下げ、次の活動に備えて回復、修復させるために働いてくれます。

食事中、食後、心身ともにリラックスしているとき、寝ているときには、副交感神経が優位にはたらいて、『回復優先モード』になっています。

しかし、副交感神経が優位になれば良いわけではありません。

副交感神経が優位になりすぎると、注意力散漫になり怪我をしやすくなったり、集中力もなくなりミスが増えてしまいます。

他には、リラックスする時間が増えれば良いと思いほとんど1日中動かない“不活動”の状態が続いてしまうと、交感神経活性は低下してしまいます。

つまり、いざ動こうとしても “アクセル”の交感神経が作動せず、“ブレーキ”がかかった副交感神経の状態でからだが重く、だるさが出やすくなってしまいます。

また、末梢循環や代謝機能、免疫機能など、からだの細部でのはたらきも低下してしまいます。

不活動では交感神経がはたらかず活動性が落ちてしまい、反対に過度な運動で頑張りすぎてしまうと、リラックスするための神経の副交感神経が抑えられてしまいます。

では、交感神経と副交感神経どちらを優先すれば良いのか?と、思ったかもしれません。

どちらかを優先するのではなく、両方を同じくらい活動させるためのバランスが大切になってきます。

これに適応するのが『適度な運動』です。

適度な運動のすすめ

よく『ウォーキングしましょう』『筋トレを始めましょう』と聞いたことがあると思いますが、あれは適度な運動をすることで程よく交感神経を活性化させつつ、副交感神経のもつ回復モードを呼び覚ましてくれる効果があるからです。

よくいるのが突然ハードな運動をして怪我をしてしまい、怪我が治ってもダラダラと何もせず時間を消費している人は不活動になり何もやる気が起きなくなってしまいます。

適度な運動なら、少しの隙間時間で家の中や職場の休憩時間などで簡単にできる運動でも大丈夫です。

立ち続けることだってストレッチだって立派な運動です。

そして続けることがとても大切です。

神経細胞(ニューロン)

神経細胞(ニューロン)とは、簡単に言ってしまえば、神経から神経へ情報のやり取りをしているものです。あとは、神経をつくっているものです。

ちなみに神経をつくっているものは、神経細胞だけではなく、『グリア細胞』っていうのもあります。

グリア細胞は、栄養素の供給や神経細胞の位置固定など、体温や血圧、体液の浸透圧やpHなどをはじめ病原微生物やウイルスといった異物の排除、修復など生体機能全般に及ぶ恒常性の維持を担う細胞で、免疫系のような役割の細胞です。

視床下部(ししょうかぶ)の指示により自律神経系や内分泌系(ホルモン分泌)を担っています。

視床下部とは、10g程度の重さしかない小さな脳です。

場所は脳の一番奥で脳下垂体(のうかすいたい)の真上に位置する脳のきわめて重要な部位です。

働きとしては体温、食欲、睡眠、体の水分量や塩分量の調整をしたり、自律神経活動の調整を行っています。

他には近くの海馬と連携して記憶や意識の調整をしているとも言われています。

神経細胞というのは『細胞体』と『神経繊維』からできています。

神経繊維は情報を受け取る『樹状突起(じゅじょうとっき)』と、情報を送りだす『軸索(じくさく)』の2種類があります。

この2つを通して情報を電気信号の形で情報のやり取りをします。

この情報を受け渡す場所のことを『シナプス』と呼ばれています。

シナプス

テレビ東京の教育テレビの『シナぷしゅ』を思い出し、関連があるのか調べて見たら全然違いました。

シナぷしゅは、赤ちゃんの世界が『プシュッ』と広がり、赤ちゃんを育てるすべての人の方が『プシュ〜』と抜ける番組だそうです。

こういうもうかして関連しているとか?と疑問に思うことも新しい発見と記憶の定着にとても大切なことなので調べちゃいました笑

話しは『シナプス』に戻ります。

この樹状突起と軸索の間は少しだけ離れています。その隙間は、10万分の2〜5mm!

離れているということで電気信号は送れません。そのため軸索は神経伝達物質は入った小胞(しょうほう)というものから神経伝達物質を放出し、樹状突起の方の受容体と呼ばれるところが、情報を受け取ります。

ミトコンドリア

この軸索の中には、ミトコンドリアも入っています。働きは酸素を使ってエネルギーをたくさんつくっています。

そのことからミトコンドリアは『細胞の中の発電所』と、例えられています。

私たちは、体を動かしたり食べ物を消化したり、いろんなことにエネルギーを使っていますが、そのエネルギーを生み出しているのが、ミトコンドリアなのです。

学校の理科でミトコンドリアについて学んだ方は知っていると思いますが、こうやって改めて知ると学校で学んだ知識がより深く学べたと感じますね。

そして、そのエネルギーを生み出すミトコンドリアが増えるほど疲れにくい体になるそうです。

そのためには、筋トレがおすすめと言われています。

そして鍛える速筋繊維(白筋(はっきん))よりも有酸素運動で鍛えられる遅筋繊維(赤筋(せっきん))のほうがミトコンドリアを多く含むそうです。

よくスーパーマーケットでお肉が売られていると思いますが、白いお肉と赤いお肉が売られていると思いますが、あれは速筋の白い肉と遅筋の赤い肉のことです。ちなみにソーセージやハムの赤いお肉ではありません。

白いお肉には、ミオグロビンというタンパク質があまり含まれていません。そのため赤みを帯びることがなく、白っぽい色になっています。

赤いお肉は、ミオグロビンが多い上に、ミトコンドリアも多いので、全体として赤みが強くなっています。

つまり、持久的な運動(ジョギングやスイミング、ウォーキング、自転車)を継続的に行うことでミトコンドリアの量を増やすことができ、疲れにくい体を作ることができます。

3つの神経細胞(ニューロン)

神経伝達物質は約100種類あり、それぞれ異なる働きをしています。

その中で代表的な3つの神経細胞が『感覚ニューロン』『介在ニューロン』『運動ニューロン』です。

感覚ニューロン

外からの刺激があると、感覚ニューロンが刺激され情報を受け取ります。

味覚、視覚、嗅覚、聴覚、触覚など、感覚を受け取って伝える神経細胞です。

介在ニューロン

介在ニューロンは、感覚ニューロンからの情報を介在ニューロンを通して脳に伝えられます。

脳や脊髄などの中枢神経にたくさんあります。

運動ニューロン

脳から刺激に対する反応の指令が運動ニューロンに伝わって筋肉を動かします。

骨格筋に繋がっているため、脊髄から体じゅうに広がっています。

まとめ

以上が、神経について書いてみましたが自律神経についてたくさん書いてしまいましたが、神経について調べてみると私たちの体の中にはたくさんの神経があることがわかりました。

こうして日々の当たり前のことや、今文字を書いていることや文章を読んでいる状況も、情報を得た感覚ニューロンから介在ニューロンへ電気信号を脳へ送り運動ニューロンへ情報を送っているという凄まじい速さで神経と脳は活動していることが分かります。

私たちの日々の生活を大切にするためにも、神経と脳を少しでも触れてみるのも良い結果になったと思いました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました